植物の重要な機能を担う「ペプチドホルモン」の 解明に役立つ遺伝研究材料コレクションを作成
ペプチドホルモンは多くの生物で様々な役割を持つ重要な物質です。しかし、このペプチドホルモンを作る遺伝子は非常に扱いにくく、研究が難しい代表的な遺伝子でした。
今回、熊本大学国際先端科学技術研究機構の石田喬志助教、大学院先端科学研究部の澤進一郎教授らの研究グループは、ゲノム編集技術を用いて、ペプチドホルモンの一種である「CLEペプチド」を網羅的に破壊した遺伝資源コレクションを作成しました。さらに、このコレクションを用いて一つの未知の遺伝子の機能を明らかにしました。今後、このコレクションはペプチドホルモンが植物の生体内でどのように働いているかを研究するために役立つことが見込まれます。そのために世界中の研究者に向けてコレクションを公開する予定で、世界中で植物のペプチドホルモン研究が大きく加速することが期待されます。
【掲載誌】 Plant and Cell physiology
【タイトル】
A collection of mutants for CLE-peptide-encoding genes in Arabidopsis generated by CRISPR/Cas9 mediated gene targeting
(訳)CRISPR/Cas9による遺伝子破壊法を用いて作成された、シロイヌナズナのCLEペプチド遺伝子の突然変異体コレクション
【著者名】
Yasuka L. Yamaguchi
1
*
?
, Takashi Ishida
2#
*, Mika Yoshimura
2
, Yuko Imamura
1
, Shinichiro Sawa
1
1
Graduate School of Science and Technology, Kumamoto University, Kumamoto, Kumamoto, Japan
2
International Research Organization for Advanced Science and Technology, Kumamoto University, Kumamoto, Kumamoto, Japan
【doi】doi.org/10.1093/pcp/pcx139
【詳細】 プレスリリース本文 (PDF 259KB)
お問い合わせ熊本大学国際先端科学技術研究機構
担当:助教 石田喬志
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E-mail:ishida-takashi※kumamoto-u.ac.jp(迷惑メール対策のため@を※に置き換えております)