熊本大学でグローバル化に関する意見交換会を開催しました
熊本大学は、今後のグローバル化戦略をより実効的に推進するため、米国3州(カリフォルニア、オレゴン、イリノイ)で豊富な実務経験を持つ弁護士のグレン?ニューマン氏と、カリフォルニア州公認会計士(アメリカ公認会計士協会会員)として長年にわたり米国で公認会計士事務所を経営し国際的に活躍する今泉公宏氏を招き、令和7年12月12日に学内幹部との意見交換会を開催しました。
会合では、両氏が国際ビジネス、地域産業、教育現場における経験をもとに、熊本や日本にみられる内向き志向の課題、海外展開に求められる戦略的発想、学生に必要とされる実践的コミュニケーション能力、人口減少下の地方都市の将来像などについて、多角的かつ率直な助言が寄せられました。
ニューマン氏は、「優れた技術を持つだけでは海外では通用しない。市場に合わせて“売れる形”に変えていく柔軟性が必要だ」と述べ、海外展開におけるマーケティング思考の重要性を指摘しました。
今泉氏は、「語学力よりもまず、自分の意見を堂々と伝える力、すなわちコミュニケーション?スキルこそが国際競争力の基盤となる」と述べ、大学教育における能力育成の必要性を強調しました。
大学側からは、学生の意欲をどのように育み、外部の刺激を継続的に与えながら成長につなげていくか、一部の学生であっても世界に挑戦する人材を生み出していきたいといった意見が示されました。また、半導体分野をはじめとする地域産業の変化を踏まえた教育改革、国際連携の深化、アントレプレナー教育の強化などについても活発な議論が行われました。
今回の意見交換会で寄せられた示唆は、熊本大学が推進するグローバル化施策にとって大きな指針となるものです。本学は、外部有識者の知見を積極的に取り入れながら、地域とともに未来を切り拓く“グローバル大学”を目指して、教育?研究?社会連携のさらなる充実に取り組んでまいります。

